クローズインペラの加工課題

インペラは羽根部がむき出しになっている「オープンインペラ」と、羽根の両側に側板(シュラウド)が設けられている「クローズインペラ」に大別されます。シュラウドが設けられているクローズインペラの場合、
側面方向のわずかな隙間から工具をもぐりこませ、切削加工を行う必要があります。クローズインペラのように、ねじれたチューブのような空間の加工プログラムの作成は、難易度の高い加工とされます。限られた空間で干渉が発生しないように、同時5軸加工で工具の動きをコントロールする必要があります。


hyperMILL「チューブ加工」でクローズインペラの加工を実現

クローズインペラのほか、自動車のエンジンブロックやマニホールドなどのチューブ形状の加工に特化した専用機能がhyperMILLの「チューブ加工」です。「チューブ加工」は狭い空間における、ねじれた形状に絶大な効果を発揮します。難易度が高いチューブ形状のツールパス作成において、極めてシンプルな設定で高品質な加工を短時間で実現します。


クローズインペラの加工を実現する3つの加工機能

5軸チューブ荒加工

チューブ形状の内部を同時5軸加工でスパイラル状に荒加工を行います。従来、多数の方向から割出加工を行っていた加工を、1つの加工で効率的に荒加工を行います。複数の方向からプログラムを作成する必要がない為、プログラム作成時間は大幅に短縮されます。

チューブ加工1
チューブ加工2

5軸チューブ仕上げ加工

荒加工同様、同時5軸加工で干渉を回避しながらスパイラル状に仕上げ加工を行います。複数の方向からの加工を組み合わせる必要がない為、境目のない高品質な仕上がりと、短い時間でツールパスの作成を行うことが出来ます。チューブ形状の長手方向に沿ったパラレル状の動作を選択することも可能となっており、要求に合わせた柔軟な対応が出来ます。

チューブ加工3
チューブ加工4

5軸チューブ削り残り部加工

複数の工具径を使用する際等、チューブ仕上げ加工で削り残る小さいコーナー部にたいして、削り残りを認識し、ツールパスを作成することが出来ます。広いエリアとコーナー部で異なる工具の使用が容易となり、加工時間の短縮を追求することが出来ます。

5軸チューブ削り残り部加工